【Olympus TG-820を半年間水中撮影に使ってみてのレビュー】スポーツ撮影向き、使えば使うほど好きになる、魅力に溢れたカメラだと思います

ここのところ、Nexus7だの日本版Kindleストアだのの話題ばかりを書いておりましたが、たまには違うことも書こうかな、という事で、久々にサーフィンの水中撮影の写真でもアップしておこうかな、と。

基本的には、毎週必ず海に入って、毎週必ず撮影もしてるんですが、何と言いますか、敢えて記録に残しておきたいような「特別な」ことも無かったもんで…。


ここのところカメラはずっとOlympusのTG-820を使ってまして、改めて、「このカメラ中々良いカメラだな」と思ったので、取り留めの無い話ではありますが、写真と一緒にアップしておきたいと思います(アップロードできるファイルサイズの制約がありますので、申し訳ないですが、写真自体は画質を落としたものでアップしてあります…)。


撮影日は先週末、撮影場所は茨城の某ポイントです。

波のサイズは胸肩セット頭という位。


早速ですが、
【TG-820の良いところ、その0】まずは10m防水。

サーフィンの撮影をするのであれば、最低10m防水は必須ですので当たり前といえば当たり前ですが…。

コレに加えて、2m耐落下衝撃、耐荷重100kgなどの「対衝撃」的な面も優れているところは、スポーツの撮影にはかなり大きなアドバンテージです。

サーフィンの撮影ではあまり使いませんが、光学で5倍まで寄れるズームもなかなか魅力的です。


で、こっからホントのレビュー的なものをアップしていきたいと思います。


【TG-820の良いところ、その1】連射が早いので、スポーツの写真でも、シャッターチャンスを逃しにくい。

Olympus TG-820水中撮影PB040018_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040019_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040020_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040021_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040022_[0]

秒間15枚撮影ですので、こんなシークエンス写真も12M(3968×2976)の画質で普通に撮れます(2048×1536の3Mモードなら60枚/秒)。

この連続撮影、今どきのカメラではそれほど珍しく無いようにも感じますが、防水なのにこれだけの高速連写ができるカメラというのはあまり無いのではないかと。


【TG-820の良い所、その2】焦点距離が28mmと広角。

焦点距離っつーのが何なのか、そもそも僕自身もそんなに細かく理解できているわけじゃ無いんですが、要は、レンズとCCD(画像を記録する素子)の間の距離のことです(実際には35mmの”フィルムカメラ”に置き換えた場合の「28mm相当」とか、細かい話もあるんですが、そんな話は撮影には全然必要ない知識なので割愛します)。

んで、レンズと記録部の距離が短くなるとどうなるか、といいますと、簡単に言えば「広い範囲が撮れる」んです。

モノとモノを近づけると、それぞれの端と端を対角線で結んだときの角度が大きくなりますよね。

これをレンズと記録部に置き換えて考えると、角度が大きくなった分、広い範囲の光を拾うようになるというわけです。

例えば焦点距離35mmのレンズが写し込む範囲(画角)が63度のカメラの場合、焦点距離28mmのレンズにすると75度の範囲で撮影できる計算になります。

この10度の差、スポーツの撮影のときには結構違いが出るんですよね。


例えば、先程のシーケンス写真の4枚目と5枚目ですが、

Olympus TG-820水中撮影PB040020_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040021_[0]


実際には、こんな感じなんです。

PB040021_[0]
PB040022_[0]

海の中で撮影するのって、波をもろに喰らうので、結構大変なんです。

なので、被写体がしっかりとど真ん中に写っていない、ということも、良くあります…。

そういう時に、画角が広いとその分トリミングとかが楽に出来て助かるんですよね。

単純な計算でも、もしもコレが35mmのレンズだった場合、63度÷75度=0.8(84%)ということで、写真の周囲が8%づつ削られた範囲しか撮影できなくなってしまうわけで、この画角の広さは相当大きなアドバンテージになります。

これも、サーフィンに限らず、スポーツなどの動きのある被写体を撮るときには共通して嬉しい部分だと思います。


【TG-820の良い所、その3】レンズの明るさはちょうど良い。

Olympus TG-820水中撮影PB040067_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040137-0_[0]

TG-820の解放F値は3.9でして、コレは決して「ものすごく明るい」レンズでは無いんですが、実際の写真をみてみると、十分に明るい写真が撮れています。

専門的なことはよくわかりませんが、実際に撮影してみた写真のF値を見てみても、3.9で撮られているものというのはほとんど無くて、8とか11とかあたりの値で撮られているものが多いですね。

「海の上」という環境のせいもあるとは思いますけれど、少なくとも僕が求めているのは「明るさ」というよりも「被写界深度」の方なのかな、と(F値が大きくなれば被写界深度は深く大きくなるので)。

結局のところ、サーファーだけを撮りたいわけじゃなくて、「波を撮りたい」というところの方が大きかったりもしますので…。

仮に開放F値が2.0とかのカメラであっても当然必要に応じて絞ってくれるんだとは思いますが、TG-820も十分に合格点が出せるカメラだと思います。


ちなみに、この写真はiPhotoでちょっとだけ弄ってますが、特別専門的なことはしてません。

イジリ方はこんな感じ。

TG-820 21の画質調整
TG-820 135の画質調整
TG-820 136の画質調整
TG-820 171の画質調整


全体のレベル調整だけで、結構(かなり?)雰囲気を変えて遊ぶこともできます。

Olympus TG-820水中撮影PB040135-0_[0]
Olympus TG-820水中撮影PB040135_[0]

海に入ってると、波を「柔らかくて硬い不思議なもの」に感じるときがあるんですけれど、そういうのを写真に残せたら素敵かな、と。

写真なんて結局のところ単なる「イメージ」なわけで、実際に写真に写ったものというよりは、「そのときの現場の感じ」が上手く素材として持ち帰って来られるかどうかがポイントなのかなと思います。


【TG-820の良い所、その4】安い

僕が買った半年前は、もうちょっと高かったですけどね…。

今はだいぶ価格もこなれて、23,000円位まで落ちてきてますから、この機能でこの価格なら間違いなく「買い」かなと。


正直言いますと、夏前にフィッシュアイが装着可能なTG-1が出たときには真剣に買い換えようか悩んだんですが、「実際フィッシュアイをどれだけ使うの?」という点と、「フィッシュアイをつけたら、その分大きく重くなる」という点を考慮して考えてみると、今では海に持って入るのにはこのTG-820がベストだと思ってます。

そういう意味では、このカメラ、カメラとしての性能、サイズや使い勝手などの点を総合しても特に不満な点は無く、逆に、使っていくうちに発見できる「魅力」が沢山あって、使えば使うほどより好きになっていけるのかな、と(ちなみに、TG-1はTG-1で、焦点距離25mm相当&解放F値2.0のレンズというスペックを持ってまして、コレはコレで魅力的なカメラだとは思います。水中では陸上よりも物が大きく見えますし、日光も遮られてますので、海に潜るダイバーの方なんかにはこの画角の広さと明るさの組み合わせはベストなのでは無いかと思います)。


この前に使ってたDimageXTも、相当気に入って3台買い換え続けてトータル7〜8年は使ったんですが、TG-820も、それを凌ぐ長い付き合いのできるパートナーになってくれそうな予感がしてます。


以上
身内の自慢でした…。


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