【KindleとKindleストアとLideoとBookLive】深夜特急も読みたいけれど、白夜(by渡辺淳一)も読みたい

Kindleで唐突に本を買ってしまいました…。

沢木耕太郎の「深夜特急」。

紙版の書籍452円のところ、Kindle版は400円と12%お得です。


この本、むか~しに読んだことがあったんですが、結婚とか引越しとかのゴタゴタで古本屋行きになっちゃった1冊なんですよ。

つい最近、学生時代の先輩がFacebookで紹介してたのを見て、懐かしくなって思わず衝動買いしてしまいました…。


うまく説明が出来ないんですが、こういう「昔読んで、もう一度読みたくなった本」って、(少なくとも現段階では)電子書籍との相性が良いと思うんです。


書店で本を選ぶ=新しい本と出会うときって、皆さんどんな風に本を選んでます?


僕はこんな感じです。


【1.本棚の間をウロウロして、手にする本を選ぶ】
大抵は、「意中の作家」「お気に入りの作家」あたりと、「注目」「新刊」「平積み」あたり辺を中心にして、「面白いかも?」と思わさせられた何かを手にします。

【2.本をペラペラとめくって、中身を確認する】
冒頭数ページと、場合によっては中盤あたり、それから裏表紙の説明文あたりを読んで、「文章の読みやすさ」「ストーリや雰囲気が面白そうか」というあたりをチェックします。


で、「読みたいフラグ」が立てば、めでたくご購入となるわけです。


こういう「選定ステップ」って他人によって色々と異なる部分もあるとは思うんですけれど、大抵の場合、上記の2ステップと似通ったステップを踏んでいるのでは無いかと思います。


で、上記のステップが電子書籍だとどうなるかといいますと…。

Kindleストアは「お試し」があるので、まだ比較的本を選びやすいかな、とは思いますが、こんな感じですかね。


【1.検索】
「意中の作家」「お気に入りの作家」で検索を掛ける。

【2.お試し】
Kinlde版で、未読で読みたさそうな本があれば、お試し版をDLする。

【3.購入】
お試し版を読んだ結果、「読みたいフラグ」が立てば、めでたくご購入。


(1)のステップで、リアル書店にあるような「新刊」とか「オススメ」的なレコメンドはあまり期待できないですね。

正直言って、現段階でKindleストアがオススメしてくる本なんて、全然読みたくならないですから…。

ココらへん、リアル書店のノウハウというのはやはり半端ないものがあるんだな、と思います(というか、これは「書店」に限った話ではなくて、書店の店員さんを含む「出版業界の流通全体」がもつノウハウ、ということだとは思いますけれど)。


本の検索性も、本屋で棚をざっと見て探していくことに比べたら全然気が効いてないですしね。

確かにリアルの本屋さんでは、お目当ての「エリア」「本棚」に辿り着くまでには物理的な移動が必要ですので、ここに多少の手間はかかりますけれど、そこにたどり着いてしまえば、かたっぱしから本を探してパラパラとめくって、という感じで選べますから。

ココらへんをKindleストアの機能に上手いこと取り込んでもらえると、Kindleストアが、「新しい本との出会いが期待できるような電子書籍書店」になってくれそうな気がします。


「お試し」ができてもこれだけ不満があるわけで、これで「お試し」が無かったりしたらもう、新しい本との出会いなんつーものは全然期待出来ない感じになってしまうのでは無いかと…。

ま、今どきは大抵の電子書籍書店で「お試し」があるっぽいので大丈夫ですかね。


で、話を戻しますと、「昔に読んだ本」っつーのは、こういうステップが必要無いわけじゃ無いですか。

なので、「あ、ナツカシーな」「あ、もう一度読みたいな」という本だったら、Kindleストアを覗いてKindle版があったりして、しかもそれが10%OFFとかになってたら、結構ハードル低くすぐに買っちゃうかな、と。

そういう意味で「電子書籍との相性が良い」と。


この考え方で行くと、逆に「今のところ相性が良くない、その他全ての本」=「新しく出会う本」なわけで、正直って、ココをどう制していくかが本当の電子書籍業界の「勝負どころ」なんだと思います。

コレまでにも何度も言ってますが、ここらへんには大いに期待したいですね。

ココらへんに寄与する、「電子書籍ならでは」の色々な新しい取り組みや機能なんかな出てくると面白いんですけどね。


で、深夜特急はとりあえず全巻Kindleストアで購入するから良いとしまして、ココで別な問題が…。


「昔読んで、もう一度読みたくなった本」で、Kindleストアで出てない本はどうしたら良いのか、っつー話ですよ。

具体的に言いますと、アテクシ、今、渡辺淳一の「白夜」が猛烈に読みたいのです…。



この本、渡辺淳一の自伝的なお話なんですが、結構面白いです。

渡辺淳一「白夜」なか見

ストーリーは、主人公が国立大学の2年で専攻を選ぶ(結局医者になる)あたりから始まって、それから数十年間、医者をやりながらも「俺はホントは作家になりたくて…」みたいな感じでひたすらグジグジと悩み続ける様を延々と描き続ける、という、非常に青臭いお話でして、その潔いまでの悶々とした青臭さが何だかとっても好きです(と言っても、最後に読んだのは既に15年くらい前な気がするので、詳細までは覚えてませんが…)。


コレをね、深夜特急を読み直すついでに思い出して、Kindleストアで検索したんですが、無いんですよ…。


で、しょーが無いので、とりあえずKindle化のリクエストをしておいたんですが、正直言って、Kindle化のリクエストしたもんがホントにKindle化されるかどうかわからないわけじゃ無いですか。


僕はこれまでにも、既に30冊くらいはKindle化のリクエストをしてます。

しかも、リクエストしたものがどこにも履歴に残らないので、ナニをリクエストしたかも覚えて無いという…。

これじゃいつかKindle版が出たってわからないわけで、意味ないじゃないの?という…。

忘れないように、今覚えてるものだけでもリスト化しておこうと思います


【コレまでにKindle化リクエストをした本リスト】

神様の贈り物(木内一裕/講談社) 2012/10/31リクエスト
デッドボール(木内一裕/講談社) 2012/10/31リクエスト
株価暴落(池井戸潤/文春文庫) 2012/10/31リクエスト
日本のみなさんさようなら (リリー・フランキー/文春文庫PLUS) 2012/10/31リクエスト
エコラム(リリー・フランキー/マガジンハウス) 2012/10/31リクエスト
リアル(井上雄彦/集英社) 2012/11/17リクエスト
スラムダンク(井上雄彦/集英社) 2012/11/17リクエスト
シュマリ(手塚治虫/講談社) 2012/11/17リクエスト
白夜(渡辺淳一/中央公論新社) 2012/11/19リクエスト


とりあえず現段階ではどれもまだKindle化されてませんが(当たり前か)、定期的にこのリストをチェックしていけば、どれがいつKindle化されたかはフォローできそうです。


で、それは良いとしても、いつ対応するのかわからないKindle化を、ひたすら待てっていうの?っつー話なわけですよ…。

とは言え、「わざわざ書店まで行って」「昔一度古本屋に売り払った本を再度探して」「重い思いをしながら自宅に持ち帰って」「自宅の本棚のスペースを圧迫する」なんつー訳の分からないことをする気にもなれませんし…。


だから、とりあえずKindle化を待つってことで良いかな、と思ってたら…。

あったんですよ…。

ココだけの話…。

別の電子書籍サービスに…。

BookLiveっつー電子書籍サービスで、中公文庫版の渡辺淳一の「白夜」が、一冊473円で電子書籍化されてたんですよ…。

渡辺淳一「白夜」BookLive!


困るんですよね…こーゆーの…。

ユーザー不在っつーか、なんと言いましょうか…。


俺にどうせーチュウんですか!!!



しかも、悩ましいことにこのBookLive、それなりに使えそうなんですよね…。

サービスは凸版印刷グループが手がけてまして、取り扱い書籍も 72,699タイトル 108,198冊(2012年11月19日現在)とまずまずです。

しかも、端末がなかなか良さそう。

NEC製のLideoっつー端末でして、重量170gというかなり軽量なボディに6インチの電子ペーパーディスプレイ搭載、内蔵ストレージ4GB(Kindle Paperwhiteは2GB)と結構良い感じなスペックな上に、WIMAX内蔵で月額利用料無しでネット接続可能で8,480円だそうです。

こーゆーの、ホント困っちゃうんですよ…。

このスペックでこの価格、そして、この書籍取扱点数の多さという組み合わせだったら、とりあえずで買っておいても良いかな、という気もするんですけれど、どうなんだろう…?

いっそのこと、Kindleと出版社とかジャンルで完全に住み分けとかしてくれると、ユーザー側も踏ん切りがついて良いんですけどね。


両方使うと、どの本がどっちの端末に入ってるのか分かんなくなりそうだしな…。


あ、良いこと思いつきました。

どこの電子書籍サービスも、利用規約にこういうことをウタってくれたら良いと思うんです。

「将来当社が電子書籍サービスから撤退する場合には、当社が使用しているDRMや電子書籍フォーマット規格、ユーザが購入済みの電子書籍のサポートなどを、他の電子書籍サービス提供会社に必ず引き継ぎます」的な?


自分の意中の会社に引き継いでくれるかどうかはわかりませんけれど、「いつかは必ず統一されて、今買った電子書籍も無駄にならずに引き継がれる」という保証があれば、ユーザー側も安心して電子書籍を購入できるんじゃないでしょうか。

DRMとかファイルフォーマットとかユーザアカウントのDBとかを、予めこういうのを考慮したある規格に添って作成しておけば、現実的にもヤレそうな気がするんですけど。

EBPAJあたりが旗を振ってAmazonあたりを巻き込んで相談すれば、ホントにできそうな気がするんですけど。

どうでしょう?


※その後、BookLiveもiOSやAndroidで動くアプリを提供していることを発見しました。

よく考えたら、今のところKindleも専用端末じゃなくてNexus7で読書してるわけだし、とりあえずはBookLiveもNexus7で使ってみようと思います。

というわけで、近いうちに「Nexus7上でBookLiveの電子書籍を読んでみる」のレビューもしてみたいと思います。

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